どのような工程でパンの製造を行っているのか?

一般的なパン工場のおおまかな作業の流れについて説明します。なお、パンの製造方法には、ストレート法中種法がありますが、ここでは中種法の場合を紹介します。

ストレート法
全ての材料を一度に混ぜ合わせて生地を製造する方法です。
中種法
材料を2回に分けて製造する方法で、手間と時間がかかります。

工場に入る前に

まず、工場に入る前に作業服(真白な服)に着替え、手袋、マスクを着用します。エアシャワーや粘着ローラーで作業服についた髪の毛や埃を取り除き、念いりに手洗いを行います。

あまりの念の入れように、食品工場でのアルバイトが初めての場合は驚く人も多いようです。

生地(中種)の製造と発酵

パン生地の原料(水、小麦粉、イースト)をミキサーという機械で混ぜ合わせます。手作りが売りのパン屋さんの場合は手でこねあげることもあります。ここでねりあがった生地を「中種」と呼びます。

出来あがった「中種」を発酵室でしばらく休ませます(発酵させます)。

副材料を加えてさらにこねる

生地に副材料(塩、砂糖、油脂など)を加えて、もう一度ミキサーで混ぜ合わせます。

分割・成型

上記工程で出来上がった生地を製造するパンの種類に応じて適当な大きさに分割します。この作業も機械を使用する場合と手で行う場合とがありますが、大量生産が必要な場合は機械を使用します。

小分けに分割した生地を最終的なパンの形に成型します。

ベンチタイム

膨らんだ生地を休ませ、ガス抜きを行います。この工程をベンチタイムと呼んでいます。

焼成

パンを焼きあげます。焼成に要する時間や温度はパンの種類によって異なります。

包装・配達

焼きあがったパンを袋に詰めれば製造作業は終了です。その後は各販売店の配送センターに配達されます。